月と東京タワー

大統領選人種別シミュレーター by FiveThirtyEight

      2016/06/13

自分で作ろうと思ってデータを探していたら、ツールも一緒に見つけました。
さすがにうまく出来ている…うん。

FiveThirtyEight

ツールは、世論調査とその分析、予想をするアメリカのサイト FiveThirtyEight のものです。

FiveThirtyEight (=538) と言えば、大統領選における全選挙人の数です。
名前の通り、政治、選挙に関する話題を多く扱っています。予想なども。

そのFiveThirtyEight製、各人種投票行動がどう変わると結果にどう影響するかを、投票率投票先から予想できるシミュレーターです。

大統領選人種別シミュレーター

ここにあります。
What Would It Take To Turn Blue States Red ?

デフォルトで表示されているこのアメリカ地図は、前回2012年の大統領選での民主、共和両党の獲得州です。

下に5つのマトリックスが並んでいます。
左から、「白人(大卒以上)」「白人(大卒未満)」「黒人」「ヒスパニック系」「アジア系その他」で、縦軸が投票率横軸が民主共和の割合です。
前回投票結果が表示されているので、それぞれ、今度の選挙ではこう変わると思う位置にドラッグで動かして下さい。

上の地図と選挙人票の数に自動で反映されます。

簡単なのでやってみたほうが早いです。マトリックスを動かしてみて下さい。

たとえば

例)白人(大卒未満)の投票率UP、共和党への投票増加の場合

前回投票率62%、うち共和党への票が57%だった「白人(大卒未満)」に属する人々の投票率が上がり(62%→73%)、より共和党に傾いた(57%→66%)とした場合に、他の人種属性でまったく変化がなければ、勝者総取りによる選挙人獲得数は、民主党が243、共和党が295となり、共和党トランプが勝つことになります。

これが↓

こう変わる↓

 

例)ヒスパニック系の投票率UP、民主党への投票増加の場合

さらに、ヒスパニック系の投票率が前回の48%から69%に、民主党への投票が71%から83%になるとの変更をプラスすると、今度は民主党が多くの州で勝って、選挙人358を獲得、ヒラリーが勝つことになります。

極端な数値でご説明しましたが、使い方はこんな要領です。

5つのマトリックスを予想する通りに動かして結果を試してみてください。
シミュレーターには、各カテゴリーの人口の前回比増減も加味されています。

デフォルトの状態(2012年の状態)に戻したい時は、並んだマトリックスの右上にある「RESET」ボタンを押してください。

各州の人種別有権者割合と投票政党

マトリックスのさらに下にA BREAKDOWN OF THE DEMOGRAPHIC GROUPS と題された項目があります。見づらいですが…

これは、人種属性ごとに、その州の有権者に占める割合と投票政党の割合を示しています。

上の図は、白人(大卒以上)の散布図になります。

縦軸が有権者に占める白人(大卒以上)の割合、横軸がその2012年の投票政党で、州ごとに表示されています。略号非表示の州が多いですが、マウスオーバーするとどの州か分かります。ご参考に。
(州の略号はここで確認してくださいアメリカ50州の州地図と略号一覧

シミュレーションから見える3つのポイント

ツールの置いてあるページから、Read More でリンクされている先に、シミュレーションのポイントが3点上げられています。
How Demographics Will Shape The 2016 Election

分析には、選挙人の配分は大多数の州で勝者総取り方式が採られていることが深く関係しています。選挙人についてはこちらに書きました
大統領選本選挙 勝者はどう決まる?選挙人団勝者総取りの仕組み

小さな変化で共和党は俄然有利になる

If all five of our groups were to shift just 3 percentage points toward the GOP in 2016, Republicans would “flip” Colorado, Florida, Iowa, New Hampshire, Ohio, Pennsylvania, Virginia, Wisconsin and win 315 electoral votes

How Demographics Will Shape The 2016 Election

(訳)5つの属性すべてが3%ずつ共和党に傾くと、共和党は、コロラドフロリダアイオワニューハンプシャーオハイオペンシルベニアバージニアウィスコンシンを民主党から奪うことになり、選挙人315を獲得する。

マトリックスを3%ずつ動かしてみると、確かにこの通りになります。
当選に必要な選挙人票は270ですから、このケースでは共和党が勝ちます。

今回、共和党はトランプなので、ヒスパニック系を3%増やすことがあるのかどうかなど、実際上の疑問はありますが、共和党はわずかに票を伸ばすことでおおいに有利になりえます。

ヒスパニック系の影響力は過大評価されている

Even if Latino andAsian/other turnout were to plummet to zero, Democrats would still win the Electoral College 283 to 255 —
(中略)
That’s because Latino and Asian voters are heavily concentrated in non-competitive states like California, New York and Texas.

How Demographics Will Shape The 2016 Election

(訳)ヒスパニック系やアジア系の人々は、カリフォルニア、ニューヨーク、テキサスといった二党の競合性の低い地域に集中しているため、もしも彼らの投票率がゼロになったとしても、民主党は283の選挙人を獲得する。(共和党は255)

投票率0とはまた大胆な(笑)
でも、こちらもマトリックスで試すと、書かれている通りになります。

赤青のはっきりしている州では、ちょっとやそっとのことでは結果は動かず、ヒスパニック系の人々はそうした州に多く居住しているので、イメージほどの影響力はないということです。

黒人票がオバマ前の状態に戻ると民主党には大打撃

Suppose African-American voters were to return to pre-Obama, 2004 levels of turnout and partisanship (turnout down from 66 percent to 60 percent and support for Democrats down from 93 percent to 88 percent). In that scenario, Democrats would lose Florida,

How Demographics Will Shape The 2016 Election

(訳)アフリカ系アメリカ人の投票行動が、オバマ前2004年の状態に戻ると、彼らの投票率はオバマ時66%から60%に民主党への支持は93%から88%に下がる。
この場合、民主党はフロリダを失う。

本文には続けて、オハイオ、バージニアでのリードも半分以下に縮小されるとあります。

一般投票に投票するには、各人で居住地の役所に有権者登録をする必要があります。教育水準の低い人たちは、この手続きをせず、投票をしないことが多いので、民主党ではこういった層の有権者登録を促すよう努力しています。

有権者登録は、一度済ませれば転居しない限り有効なので、オバマに票を投じるために有権者登録をした家の大半が、今回手続きなしで投票出来るはずではあります。

彼らが、オバマの時と同じように投票所に赴き、ヒラリーに投票するのかどうかが、代表的なスイング・ステーツであるフロリダの行方を左右することもありえると、データは示唆しています。

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