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B型肝炎ワクチン定期接種は10月から 大人は受けなくていいの?

      2016/03/08

B型肝炎のワクチン定期接種が10月から開始されます。

対象になるのは、今年4月以降に生まれる新生児です。

注射器

ところでこのB型肝炎とはなんなのか?
0歳児じゃなけどワクチンを受けたい人はどうすれば?
など、B型肝炎についてまとめました。

B型肝炎とは

B型肝炎ウイルス(HBV)の種類

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス (HBV) に感染することで発症する肝炎です。

B型肝炎ウイルスというのは、5種類ある肝炎ウイルスのひとつで、主に血液、体液を通じて感染します。

80年代半ばまで母子感染が多数報告されていましたが、母子感染予防対策が施されるようになって以降、出産時の母子感染は激減しています。

さらにB型肝炎にもジェノタイプAからHまでの8種類があります。
遺伝子型(ジェノタイプ)による分類ですが、日本国内では元々ジェノタイプCが多く、このジェノタイプCは成人が感染しても比較的自然治癒しやすいものです。

一方で、近年は欧米に多いジェノタイプAが増加する傾向にあります。これは性行為による感染が増えているためだと考えられます。
ジェノタイプAは、慢性化しやすいという特徴があります。

母子感染予防対策

妊婦に対してB型肝炎の検査を行い、陽性だった場合には、出産後48時間以内に乳児にHBs ヒト免疫グロブリンというヒトの血漿から作られた薬剤を投与(筋肉注射です)し、その後、2ヶ月後、3ヶ月後、5ヶ月後と継続してワクチンを打つ方法です。

赤ちゃん

妊婦が陽性であった場合と一口に言いましたが、これには抗陽性と抗陽性の2種類があり、抗原陽性のほうが赤ちゃんに感染する危険性は高いのですが、上述の対策により抗原陽性であっても95~97%の感染が予防できるようになりました。

症状

感染しても自然に治癒することが多いですが、5~10%の人で肝炎を発症します。

およそ一ヶ月から三ヶ月の潜伏期間があります。

症状としては、全身倦怠、食欲不振、吐気、発熱など一見単なる体調不良のように思えるものが多く、肝炎とはなかなか自覚できないことがよくあります。
やがて黄疸が出るようになり、ここで受診、診断となるケースが多いです。

正しい治療を受けることでたいがいは完治しますが、ごく稀に(1%以下)劇症肝炎に進行することがあります。
これは急激に症状が進み、肝性脳症が出現すると意識障害や昏睡に陥り、70%のケースで死亡するものです。

治療

安静にして抗ウイルス薬を投与します。

35才未満はインターフェロンを、35才以上は抗ウイルス薬を使用することが多いです。

予防

ワクチンの接種で予防できます。

B型肝炎ワクチン定期接種

B型肝炎のワクチンは定期接種になりました。
今年4月以降に生まれる赤ちゃんが対象で、生後2、3、7~8カ月の計3回の接種を受けることになります。
今年の10月から実施なので、各市町村の案内があるはずです。

ほとんどの自治体で無料で受けることが出来ます。
健康被害についても治療費の支払いなど救済措置があります。

定期接種って何?

ワクチンには、定期接種任意接種があります。

分類 国、自治体のスタンス 費用 感染症の種類
定期接種 強く推奨 ほとんどの地域で無料 11歳以下で受けるもの

ヒブ感染症
小児肺炎球菌
ジフテリア
百日咳
破傷風
ポリオ
結核
日本脳炎
水疱瘡
B型肝炎(10月から定期接種)

以下は65歳以上

中耳炎、肺炎、気管支炎、菌血症、髄膜炎など
インフルエンザ

任意接種 接種する側の
判断に任せる
自己負担
(助成のある自治体あり)
1歳以下で受けるもの

B型肝炎(10月から定期接種)
A型肝炎
ロタウイルス感染症
インフルエンザ
おたふくかぜ

全年齢

狂犬病
破傷風

大人は受けられないの?

成人も、医院病院で接種を受けられます。
取り扱っていない医療機関もあるので、事前に確認してください。

肝臓

定期接種ではないので、費用は自己負担になります。

費用は大体1回5,000円~10,000円程度で、最初の接種から4週間あけて2回目を、そこから半年あけて3回目を受けて、接種は完了です。

一生抗体が持続するわけではなく、5年から10年程度で効果が消えるといわれています。

B型肝炎は、血液のほかに唾液や汗、涙でも感染するので注意が必要です。
他者の体液に触れる可能性のある人や、海外旅行の前などは、接種するのが望ましいと思われます。

肝がん

がんによる死因で3番目に多いのは、肝がん

肝炎ウイルス検査は、必ず受けたほうがいい検査のひとつです。
死亡原因になりやすい肝がんの原因の80%がB型、C型肝炎だからです。

死亡率が高い肝がんですが、予防のしやすい病気でもあるのです。

検査はどこで?

全国の保健所で無料で受けることができます。

全国保健所一覧

郵送検査もあります。
有料になりますが、B型、C型肝炎のほかにHIVなども同時に検査できるセットもあります。

検査を申し込むとキットが送られてくるので、付属の小さなピンで指先を刺して採血(一滴でOK)し、同送の封筒に入れてポストに投函するだけです。
結果は、Webにパスワードでログインして確認するシステムです。

さくら検査研究所 B型C型肝炎などの郵送検査 

定期的な検査をしておけば、身近な人に感染させる危険を避けるだけでなく、ご自身も適切な治療を受けられます。
肝炎の検査は、肝がんの予防につながるのです。
検査を受けましょう!

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