月と東京タワー

月見うどんから学ぶもの

      2016/03/08

長年の疑問だった。
あったかいうどんに生卵が乗って出てくる。うどんを箸ですくって食べると、程よく麺に卵がからんで、おいしい!のが、月見うどん。
それはいい。とてもいい。
でも、そうやって食べていくうちに生卵が少しずつつゆに同化して行く。いや、少しずつではない。意外なほど早く、卵らしさが見えなくなる。あのトロみがすぐにつゆに混じってさらさらになる。


確かに、多少卵っぽいトローリ感は残るのだが、どうにも物足りない。それ以前にもったいない。卵のおよそ70%(体感)はつゆに溶けている。
卵をすべて摂取するには、つゆを飲み干すしかなく、かといってつゆを全部飲むと、その後喉が渇いて仕方ない。塩分が多すぎる。いかにも体に悪そうである。

月見うどん
友人に相談したところ、完璧な回答が返ってきた。
「あったか皿うどんにして、卵を割ってかければいい」
なるほど!
早速実行してみた。茹でて湯きりしたうどんを皿にあけ、すかさず卵を割る。その上から少し麺つゆをかける。少しでいい。
こうすると最初から最後まで適度な塩味とともに卵らしさが楽しめる。しかも、麺類のもうひとつの悩み事である「まだスープの中に麺が残っているような気がして、未練がましく箸で探って食べたにも関わらず、結局短い麺を数本残している」問題も同時に解決している。ジーニアス!
感動してうどんと卵をたくさん買い込んだ。
ある日、いつものようにうどんを茹でて卵をかけ、さあ、ここに麺つゆを…と思うと麺つゆが切れていた。しばし考えた末、麺つゆなしで食べることにした。
あれほど焦がれていた卵たっぷりうどん。むしろ邪魔にしていたつゆあっての味わいだったことが分かった。
なにかの教訓としたいところだが、今のところこの経験は特に役立ってはいない。

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